研究室概要

Medicine should begin with the patient, continue with the patient, and end with the patient.

診療内容

 消化器内科では、毎日、消化器専門外来と消化器内視鏡検査・治療、消化器癌の薬物療法を行っています。下記の疾患を中心に診療を行っています。

 

食道癌、胃癌、大腸癌、大腸ポリープ、

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、逆流性食道炎、胃十二指腸潰瘍、H.pylori関連疾患、小腸腫瘍、消化管出血など

検査・治療実績

 内視鏡検査は年間に上部消化管内視鏡検査を約3000件、下部消化管内視鏡検査を約1500件行っています。その他、ダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル内視鏡も行っています。治療内視鏡は、内視鏡的粘膜下層剥離術(上部 120件以上、下部 50件以上)、内視鏡的粘膜切除術 300件以上、上部・下部消化管出血止血術、内視鏡的静脈瘤結紮術、内視鏡的硬化療法を行っています。また、40~50名に化学療法を行っています。 

研究内容

 炎症性腸疾患(IBD)の診断・治療あるいはバイオマーカーを中心とした研究を行っています。現在、「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班においてクローン病に関するカプセル内視鏡の有用性に関する多施設共同研究を進めています。狭帯域光観察技術を用いた腫瘍性病変の同定や悪性度診断および炎症性腸疾患の内視鏡診断の研究を行っています。さらに、ダブルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡を用いた小腸疾患の診断と治療に関する研究を行っています。



医療関係者・学生の皆様へ

 

 内科学講座消化器内科の江﨑幹宏です。私は以下の7つの基本理念に基づき消化器内科の臨床・研究・教育に従事し、医局の発展に努めていきたいと考えています。

 

  <基本理念>

• 医師は臨床が基本。1例1例を大事に診療しよう。

• 医師としての幅を広げるには研究も大切である。

• 研究のヒントは日々の臨床の中にも存在する。

• 世界に目を向け、成果を発信していこう。

• 学外にも広く仲間を作り切磋琢磨しよう。

• 日々、一歩先まで頑張ってみよう。

• みんなで一致団結した医局を作ろう。

 

 佐賀大学医学部医学系研究科は「医学・医療の専門分野ににおいて、社会の要請に応えうる研究者及び高度専門職者を育成し、学術研究を遂行することにより、医学・医療の発展と地域包括医療(地域社会及び各種の医療関係者が連携し、一眼となって実践する医療)の向上に寄与することを目指す。」といった基本理念を掲げています。すなわち、佐賀大学医学部附属病院に勤務する医師は、高度医療機関である大学病院の側面から専門性の高い疾患や高度先進医療を提供できる病院としての責務を果たす使命があると考えています。そのような大学病院に対するニーズに適切に応えることができるよう、我々は医療知識や技能を常に磨いておく必要があると考えています。また、「医は仁術なり。仁愛は心を本とし、人を救ふを以志とすべし。我が身の利養を専に志すべからず」といった医師の本分を忘れず診療に従事し、地域の先生方に信頼していただけるような医局づくりを目指していきたいと考えています。

 一方、大学病院は研究や教育においても果たすべき重要な使命が課せられています。このような使命を果たす手法として、私は母教室の教えに則り、「1例1例を大事にし、診療経験から生じた疑問を研究で解決する」ことを常に意識しながら診療と研究に携わってきました。臨床から生じる疑問は国内外から報告される論文から知識を習得することでもある程度解決することは可能ですが、自らが研究に携わり成果を導き出すために努力を積み重ねることがきわめて大事だと思っています。研究方法として臨床研究の重要性は疑う余地はありません。しかし、昨今の臨床研究では多数例を用いた解析でなければ評価の対象として認められない傾向があります。これを克服するには、佐賀県内、九州全体、あるいは全国レベルでの多施設研究に積極的に参加するとともに研究を主導していくことが臨床研究を実施していく上で重要と考えています。一方、臨床データだけではなく基礎部門とも連携することは、研究の質を深め新たな知見を見出す上で有用な手法ですし、また基礎研究に携わることは新たな視野・可能性を広げる上で大切だと思っています。

 継続的な研究を実施可能とするために、私は大学病院と関連施設を中心としたデータベースを整備し、九州全体、全国レベルでの多施設研究への参加・主導が可能となるような体制をまず整えていきたいと考えています。同時に、基礎部門との連携体制を確立し、発展性の高い臨床・基礎研究ができる体制を整えていきたいと考えています。その点において、佐賀大学は臨床部門・基礎部門、あるいは各診療科の垣根が低く協力体制が得られやすい施設だと感じています。研修医・医学部生の教育においても本大学は能動的学習を積極的に推進していますので、自らが積極的に学ぶ姿勢を持っていただくことが大事ですが、消化器疾患研修・学習に際しては、疾患の病態から理解が得られるような教育体制も作っていきたいと思っています。

 ただ、このような体制を構築し継続していくために必要なのは、やはり「若い力」です。現在、消化器内科に所属する医師は向上心に溢れていますし、若手を育てようとする気概に満ちています。このホームページをご覧になった研修医あるいは学生のみなさんが消化器内科に興味を持ち、自らがその力になろうと門戸を叩いてくれることを期待しています。

 

消化器内科 教授 江﨑幹宏


入局希望の先生方へ

 佐賀大学病院および消化器病学会・消化器内視鏡学会認定の関連施設で研修を行い内科専門医の取得を目指します。更に、日本消化器病学会および日本消化器内視鏡学会専門医を取得します。佐賀大学病院では主に消化管腫瘍や炎症性腸疾患の病態と診断を学び、X線・内視鏡検査と内視鏡治療の手技を修得するとともに臨床研究も担います。関連病院では消化管疾患の診断と治療を実践し、そのほか多くの症例を経験し内科医としての基本的臨床能力を高めます。(佐賀大学専門研修プログラムもご参照ください)

 

●当科では、専門グループに分かれることなく、全ての領域を満遍なく研修し、「消化器内科医としての基礎」を習得していただきます。

〔消化管領域〕 

消化器内視鏡による診断・治療(EMR、ESD、止血術、ステント挿入等)

炎症性腸疾患の診断・治療

消化器癌に対する化学療法

〔胆膵領域〕

内視鏡手技であるERCPや超音波内視鏡(EUS):主に関連施設で研修

関連学会

日本内科学会

日本消化器病学会

日本消化器内視鏡学会

日本消化管学会

日本カプセル内視鏡学会

日本炎症性腸疾患学会

日本小腸学会

日本胃癌学会

日本大腸検査学会

日本大腸肛門病学会

専門医取得

日本内科学会総合内科専門医

日本消化器内視鏡学会専門医

日本消化器病学会専門医

日本消化管学会胃腸科専門医

カプセル内視鏡認定医

がん治療認定医

大学院

希望により学内外の基礎講座での研究や社会人大学院での臨床研究を行い、博士号取得を目指します。 


CONTACT

気軽にご相談ください

消化器内科医局 (0952) 34-2361



診療実績(2023年)


消化器内視鏡シミュレーター

各種トレーニング用のシミュレーターを備えています

上部消化管内視鏡トレーニング モデル

LM-103(KOKEN)

大腸内視鏡トレーニング    モデル

KY11361-000 (HUMAN BODY)

G-Master

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の一連の流れを臨床に近い形で効果的に学ぶことができる

GM0001(KOTOBUKI Medical Inc.)

mikoto

次世代医療シミュレータ

近日導入予定

 

mikoto(R ZERO Inc.)



スタッフ紹介

江﨑幹宏 MOTOHIRO ESAKI

 

教授/診療科長

1992年 九州大学卒

医学博士

総合内科専門医

日本消化器病学会専門医・指導医

日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

日本消化管学会胃腸科専門医・指導医

日本カプセル内視鏡学会認定医・指導医
日本炎症性腸疾患学会IBD専門医・指導医 

 

日本消化器病学会 財団評議員

日本消化器病内視鏡学会 社団評議員

日本消化管学会 代議員 理事

日本カプセル内視鏡学会 理事

日本小腸学会 理事

日本大腸肛門病学会 評議員

DEN Open Deputy Editors-in-Chief

早期胃癌研究会 運営委員長

佐賀県胃癌・大腸癌検診医会 会長


山口太輔  Daisuke Yamaguchi 

  

助教/外来医長

2006年 佐賀大学卒

医学博士

日本内科学会認定医

日本消化器病学会専門医・指導医

日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

日本消化管学会胃腸科専門医・指導医

日本胆道学会認定指導医

がん治療認定医

H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医

 

日本消化器病学会 学会評議員

日本消化器病内視鏡学会 学術評議員


島村拓弥 Takuya Shimamura

 

助教(血液腫瘍内科兼務)/病棟医長

2014年 佐賀大学卒

医学博士

日本内科学会認定医

日本消化器病学会専門医

日本消化器内視鏡学会専門医

日本消化管学会胃腸科専門医

がん治療認定医


楊晃慶 Akiyoshi You

 

医員(福岡大学消化器内科)

2020年 福岡大学卒

 

 

下田良 RYO SHIMODA

 

准教授(光学医療診療部 部長)

1996年 佐賀大学卒

医学博士

日本内科学会認定医

日本消化器病学会専門医・指導医

日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

日本消化管学会胃腸科専門医・指導医

 

日本消化器病学会 学会評議員

日本消化器病内視鏡学会 学術評議員

日本消化管学会 代議員

 

 

 

 

  

 

 

 


芥川剛至 Takashi Akutagawa

 

助教(光学医療診療部 副部長)

2010年 佐賀大学卒

医学博士

総合内科専門医

日本消化器病学会専門医

日本消化器内視鏡学会専門医

日本消化管学会胃腸科専門医・指導医

 

日本消化器病学会 九州支部評議員

日本消化器内視鏡学会 九州支部評議員

 

 

 


貞島健人 Kento Sadashima

 

医員
2018年 自治医科大学卒 

理学療法士

 

  

 

 

 


白水萌子 Moeko Shirouzu

 

医員(光学医療診療部)

2020年 佐賀大学 卒 

 

 

鶴岡ななえ Nanae Tsuruoka

  

講師/医局長

2004年 佐賀大学卒

医学博士

総合内科専門医

日本消化器病学会専門医・指導医

日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

日本消化管学会胃腸科専門医・指導医

H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医

日本炎症性腸疾患学会 IBD専門医・指導医

 

日本消化器病学会 学会評議員

日本消化器病内視鏡学会 学術評議員

日本消化管学会 代議員

 

 

 

 

 

 


武富啓展 Hironobu Takedomi

 

プロジェクト助教  

2013年 佐賀大学卒

医学博士

日本内科学会認定医

日本消化器病学会専門医

日本消化器内視鏡学会専門医

日本消化管学会胃腸科専門医

 

日本消化器病学会 九州支部評議員

 

 

 

 


藤邑勇太朗 Yutaro Fujimura

  

医員

2019年 佐賀大学卒

 

 

 

 

 

 




関連病院

佐賀県内の主要な医療機関に多数の医師を派遣しており、連携して診療にあたっています。

佐賀県医療センター 好生館

 緒方伸一(副館長)
 冨永直之(消化器内科部長)
 松永拓也
 野村忠洋
 森田竜麻
 山口杏月
 阿部日向子 

国立病院機構 嬉野医療センター

 綱田誠司 (内科第一部長)

 田中雄一郎

 行元崇浩

 朝長道人

 権藤佳澄

唐津赤十字病院

 野田隆博 (第一内科部長)

 宮原貢一(第一内科副部長) 

 中山賢一郎

 井上須磨

 長妻剛司

 平野里佳 

高邦会 高木病院 

 山内康平 (消化器内科部長)

 竹内祐樹

 島田不律 

 浦崎永史郎

 大山隆(健診) 

 藤本一眞(佐賀大学名誉教授)



祐愛会 織田病院

 松永圭司 (消化器内科部長)

 坂田奈津子

 大谷剛史 

多久市立病院

 後藤祐大 (院長)

 渡邊聡

 芥川加代 

済生会唐津病院

 遠藤広貴 (光学診療部長)

 樋高秀憲(内科副部長)

 成瀬尚美

 羽生田菜月  

伊万里有田共立病院

 川久保洋晴(診療部長)

 岡本憲洋(消化器内科部長)

 今村友也 



富士大和温泉病院

 福山浩二 (内科主任医長) 

国立病院機構 佐賀病院

 藤本峻 

JCHO 佐賀中部病院

中野良(消化器内科診療部長)

檀上晶子 

荒尾市民病院

 山本甲二 (消化器内科部長)

 河合雅子

 松尾真紀子 



大和正信会 ふじおか病院

 松浦聡子

 山崎智子

 鶴田紗奈江

ひらまつ病院

 福田佳代子 

 沖井詩織

熊本中央病院

大谷響 (健診センター所長)

 

森山胃腸科

 山口加奈子 



JCHO 人吉医療センター

 森田秀祐 

山口県済生会豊浦病院

 小山孝則 (内科科長) 

小川島診療所 

 荻野祐也 

神集島診療所

 江口紘平



慶応義塾大学病院

 中山敦史 (専任講師

 

 

佐賀大学医学部看護学科

 坂田資尚(教授)